2008年7月 7日 (月)

肥満患者ではPSAが低くでる

 従来から、肥満患者ではPSA値(前立腺がんで高くなる)が低くなるという報告があった。Duke大学(米)のBanez LLらは、肥満者ではPSAが明らかに低い値を示し、高度肥満例(BMI35以上)ではPSA1121%ほど低下するという。この理由は、従来いわれていたアンドロゲン活性の低下によるPSA産生の減少によるものでなく、循環血漿量の増加に伴う希釈によるものと考察している。
 肥満者で50才以上の人は、PSAが正常でも年1回はPSAをチェックをしましょう。
                                                                                                         慶友会

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2008年6月17日 (火)

人口動態(厚労省の平成19年人口動態統計から)

①出生率は1.34。わずかに上昇したが、出生数は109万人で前年より3000人減少。出生率が上がって(0.02%)、出生数が減ったのは出産可能な女子人口(1549才)が前年に比べて18.3万人減少し、出生数の減少(3000人)より大きかったため。女子人口が減少を続ける場合、出生率が大幅に伸びない限り、出生数が増加に転じることはない。

②死亡数 110.8万人。前年より2.4万人増加。出生数-死亡数=1.8万人。人口は18000人の減少。

③死因 

1位:

がん

30

33万人

2位:

心疾患

16

18万人

3位:

脳卒中

12

13万人

4位:

肺炎

10

11万人

5位:

自殺

3

3.3万人

④がんの部位別死因         

1位

4.8万人

1位

1.8万人

2位

3.3万人

2位

1.7万人

男性の肺がん上昇傾向は著しい。タバコは11000円に値上げする。肺がん対策を早めねばならないか。  慶友会 

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2008年6月13日 (金)

糖尿病のコントロール

 血糖コントロール「優」はHbA1c 5.8%以下。しかし、この値はハードルが高い。理想値(基準値上限)ではある。
 糖尿病を患う皆さんにKumamoto Studyが細小血管合併症の発表と進展からHbA1c「良」6.5%未満なら、まあまあ合格点として6.5%を目標にそれ以下を目指しましょう。
同病相憐れむ 「同病相憐、同憂相救」

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2008年6月 9日 (月)

森林浴の効果

Photo  以前に音威子府と共同で患者とその家族の山菜採りツアーを企画して、同行した時には森林浴の効果について話していた。
 たまたま医事新報6月7日で、日本医大の李卿先生が生体免疫機能への効果を解説していたので紹介します。
 樹木から発散されるフィトンチッドの疲労回復効果やリラックス効果については、よく知られておりました。
ここではがん細胞を傷害するNK細胞の3種の抗がんたんぱく質(Perforin,granulysin,granzyme A/B )について検討しています。三日間森林浴をすると

  1. NK細胞内抗がんたんぱく質が増える
  2. その効果は1週間以上続き、1ヶ月経過してもまだ高いレベルにある
  3. 尿中ストレスホルモン(アドレナリン)濃度の減少。ストレスを減少させ、リラックスさせるホルモンが減少することが確かめられた

 旭川は、動物園ばかりでなく、森に囲まれた森林浴には最適の地です。
旭川での、美瑛での、富良野での森林浴を楽しみながらフィトンチッドをたくさん吸い込んで、がん予防効果が期待できるNK細胞を増やしましょう。

慶友会

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2008年5月22日 (木)

危機管理~その2 ミャンマー サイクロン災害と中国 四川大地震

 10万人の死者をだした大型台風サイクロン・ナルギスは、ミャンマー史上最悪の自然災害となった。軍事独裁政権下で、外部からの支援は一切受けつけず、これ以上の事実を知る術はない。
 人口5500万人のミャンマーで行方不明が22万人にも及んでいる。加えてミャンマーのマラリア発症は例年、年間80万人といわれている。この感染症対策もどうするか途方にくれる。平時では考えられない災害が起こり得る、それも何の前触れもなく。
 中国・四川大地震も1000万人の被害者と死者5万人。13年前の阪神大震災の30倍の規模で、耐震を無視した建物と貧困が天災の被害をさらに大きくした。食料、飲み水に加えて鳥インフルエンザが中国内で発症しているのも気掛りである。世界食糧計画(WFP)、ユニセフ、国際赤十字社などの国際機関の活発な動きは心強い。
 ここで敢えて取り上げたのは、日本人は目の前に起きたことにしか反応せず、それが如何に大災害でも簡単に忘れて過去のものとして葬り去る。
 この2つの天災は5~10万人以上の死者をだし、しかも被害人口はその数100倍に及ぶ。完全には防げないとしても、その被害を最小限にする危機管理体制を行政は云うに及ばず個人もできることから実行すべきで、他山の石として貴重な教訓としたい。
 天災は、Whenever(いつでも)起こる可能性がある。
 新型インフルエンザの大流行(パンデミック)は、日本だけで64万人の死者をだすかも知れない。危機はまだまだ有る。40%を切った食料自給率のなかで、いつ輸出国がストップするかわからない。自給率をあげる為には、今の農業人口5%では応急処置は覚束無い。食料ばかりでなくエネルギーはもっと悲惨で自給率は5%にも満たず、現況で石油・ガスがもし止められれば即お手上げである。その石油も5年後には倍の価格になるかも知れないし、それでも産油国の意志で輸入できなくなるかも知れないとハドソン研究所(米)はいう。水についても最大輸入国である日本は、「もし」を考えておく必要がある。

 年金も長寿医療制度も老後安心して生活していくためには大切な問題であり、議論は必要である。しかし決まったものは、受け入れてやってみること。
 危機は急激に起きるばかりでなく、予測可能なもの、5~10年と長く続いて臨界点に達して起こるもの、はっきりと予測はできないが50年以内には起こる可能性があるものなどいろいろある。しかしこれらの危機は明日起きても不思議はなく、そのためにどれだけ準備しておくかが危機管理に向かう心構えである。
 天災に勝つなどは人間の驕でしかない。健康管理をしっかりして、どんな災害にも対応できるように日頃からの備えの必要性を2つの天災は教えてくれた。

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危機管理~その1 健康・疾病

① 長寿医療制度(後期高齢者医療制度)

 長寿医療制度(後期高齢者医療制度)が4月1日からスタートした。この制度は現行の医療保険制度を維持しながら、少子高齢化時代を乗り切っていくためにだされたものである。
 与野党で数年間議論を重ね、中医協、日本医師会の意見を聞きその最大公約数としてまとめられた。正規の国会手続きを経て承認されたものを僅か2ヶ月足らずで制度廃止や元の老人保健制度に戻そうとする動きには全く納得できない。マスコミもこうなることを待っていたかのように、今一番国民が敏感になっている「年金」と結びつけて煽り立てる。
 15年後には団塊の世代も後期高齢者に入ってくる。その時には国民医療費は33兆円が56兆円、老人医療費は11兆から2倍以上25兆円に膨らむ。この負担を現役層に押しつけられるのだろうか。今のままの老人医療費では現役層の負担が余りに大きくなり過ぎるから75才の年齢で区切って、本人負担1割、現役から4割、国(税金)で5割とした。とに角、数年間やってみる。その間に不備があれば現役・高齢者・国の配分率などルールを再検討すればいい。それにしてもこれ以上の現役負担は医療保険制度の崩壊に結びつく。残念なのはこの制度が始まる前に厚労省や担当大臣からの説明が欲しかった。全ての人にいい制度はないのだから、負担増になる人への時間をかけた丁寧な説明、対話と理解を得る努力が必要だった。 
 いずれにせよ、細かい修正はあってもこの長寿医療制度のなかで75才以上の方の健康管理はなされていくのである。

② 特診・特定保健指導(メタボ健診と仮に呼ぶ)

 この4半世紀の医療の流れは、患者中心の医療、全人的(ホリスティック)医療へと方向を変えてきた。新しいうねりは疾病治療つまり「治す医療」からもう一方で予防・健康増進の視点へ変換する方向を示した。
 未来医療は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を駆使する再生医療と遺伝子診断・治療、もう一つはメタボ健診と呼ばれる予防・健康管理への大きな試みである。
 この試みは世界的にも注目されるほど大規模で、5~10年の成果で評価されるべきものだが、その結果によっては医療の大きな柱のひとつに成り得るものと期待される。

③ 生老病死

 不治といわれたがんも今やその50%は治る時代になり、文字通り生老病死の順で四苦が語れるようになった。
 厚労省の保健・医療・福祉(介護)の三位一体は、一生を通した健康管理システムのなかで医療が担う責任がある。今や医療の崩壊したイギリスでいわれた「ゆりかごから墓場まで」が日本の医療で生き返る。
 つまり生を受け、成人からの健康啓蒙とメタボ健診、高齢者の医療・福祉(介護)から長寿医療制度による健康寿命の管理と緩和ケアでの大往生まで切れ目のないヘルス・コントロール・システム(HCS)を担うのが医療機関(病院)の使命になる。
 病院の機能は第一次から第5次医療改正で、急性期(大学病院、日赤、市立病院、厚生病院など)と慢性期(療養型病床)は、はっきりと定義された。しかしその急性期と慢性期の中間にある病院の機能分化については、2010年の第6次医療改正の大きなテーマになるだろう。この中間に位置する病院の使命がはっきりしなければ急性期・慢性期病院がその機能を充分に発揮することができない。今、仮に亜急性期あるいは地域一般病床として区別されている病院の担う役割は重い。
 これからの厚労省・日本医師会・中医協の動きを、こんなことを念頭にマスコミ報道に注意を払ってみていただきたい。

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2008年5月20日 (火)

国連の今年の見通し

 国連は、2008年の世界経済成長率予測を発表。
3.4%から1.8%に下方修正した。

米国の成長率は  2.2%から  マイナス0.2%
日本の成長率は  2.1%から       0.9%

報告は、米政府の景気刺激策の効果によっては

楽観的予測成長率      悲観的予測成長率
  米国  1.0%          マイナス1.3%
  日本  1.3%               0.3%

この辺は、米国のサブプライムローン問題の影響があるだろうとコメントされている。

5月20日 日経新聞より

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ヒラリーとオバマ

 ヒラリーとオバマの予備選挙の決着も余程のことがない限り、どうやらオバマに決まりそう。民主党は、どちらかといえば理屈っぽい党なのに、今度の予備戦でほとんど中国が取り上げられなかったのが不思議。これからの外交でも、アメリカにとって一番頭を痛める筈なのに。どうしてだろう?  慶友会

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2008年5月15日 (木)

鳥インフルエンザのヒト感染 15分で分かる

 国立国際医療センターの工藤宏一郎国際疾病センター長は、ヒト感染が15分で判定できる迅速診断キットをミズホメディ(佐賀県鳥栖市)と共同開発したと発表。
 今までは2日間かかっていたのが、短時間でしかもその有効性は今年1~2月の高病原性鳥インフルエンザが発生したベトナムで実際に使用し確認されている。価格は1000円前後で今月中にも提出したいという。

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2008年4月22日 (火)

新型インフル発生前のワクチン接種に疑問あり

 厚労省は、専門家の意見を聞いて新型インフルエンザが発生したときのプレパンデミックワクチン接種に踏みきることになったという。
 このワクチンを今6400人の検疫所や感染症指定医療機関の職員・来年以降は消防士などにも事前接種を行う。
 このワクチンを打って新型インフルに効果があるかどうかを問うつもりはない。
 ただ、新型がいつ発症してくるかもわからず、その免疫力をどう試すつもりなのか。また免疫力が1年半も2年も持続(有効)するものではないのに、今接種する意味があるのだろうか。
 この説明を厚労省はきちんとしなければいけない。プレパンデミック・ワクチンの有効期限がそろそろ切れるので、何もしないで無駄にするのも気が引けるからとにかくやってみようかと思われても仕方がない。この辺のところをわかるように説明して欲しい。

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